企業参謀 戦略的思考とは何か

変わらない戦略的思考があります

 先日、大前研一氏著の「企業戦略 戦略的思考とは何か」を読みました。経済書シリーズになります。著者はマッキンゼーで日本支社長・本社ディレクターや数々の経営に関する職を経た経営コンサルタント、企業家、ビジネススクール学長となっています。
 もともと1975年刊行の本ということで驚きますが、わたしが読んだ本は1999年の新装版です。それでも20年以上前の本です。
 経営に関する専門用語については、相変わらずついていけないのですが、元の経歴として経営コンサルタントの人物ですので、経営のV字回復や改善にあたってどのような手法をとるべきか、あるいは事前にどのように自己分析するかの理論や考え方が記載されています。市場シェアや企業規模ごとに分けられた投資に対する利益率についてコメントされており、企業のとるべき戦略的代替案についても細かく分類分けられています。自社の強さや業種の魅力度に分けて対応を分ける点についても経営者として理路整然と対処する指針になると思います。わたし自身が状況ごとに漫然と考えていたことが文章として的確にまとめられていると思いましたので古い書籍では片付けられない説得力があります。おそらく業績の良い企業は何も見るべきところはありませんが、業績に煮詰まっている場合や新規に企業する場合に参考になる書籍だと思います。
 近年のIT技術に関しては勿論、ほとんど記載されていませんが、逆に経営に対する考え方にはIT技術に因らない一般論とでもいうべきものがあるのだと思い知りました。

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